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EHDシフトや戦略的グローバル調達により、
化学品事業の収益性を改善
知見とネットワーク生かし、海外市場への更なる展開に注力

取締役 常務執行役員 COO to Chemicals 化学品部門長
児島 大司

EHD分野へのシフトを主要因に収益性が改善

 化学品事業の最大の課題は収益性にありましたが、2023年後半から2024年に掛けて大きく改善することができました。その最大の要因は「EHDシフトの推進」にあります。社会課題の解決に寄与し、かつ付加価値の高い「E/環境」「H/健康・衛生」「D/先端材料」の各分野に経営資源を集中する戦略が功を奏しました。それに加えて、国内外を問わず戦略的に競争力のある原材料を調達してコストダウンを図り、物流の効率化や不採算製品の統廃合も行う等、社員全員がそれぞれの持ち場で収益性へのこだわりを持って推進したことが良い結果に繋がっています。

 今後も不透明な世界情勢の下、原材料、物流コスト、人件費等を含め、物価の上昇が続く経済環境が予想されますが、お客様から品質面で求められ、環境負荷も低減し、付加価値向上にもつながるEHD製品開発への集中を引き続き進めてまいります。更には、海外含めグループ会社全体最適を踏まえての役割分担やコストダウン等の地道な取り組みを積み重ねることで収益性の維持向上を図り、各国のお客様とより強固な信頼関係を築きながら事業規模の拡大に努め、会社の持続的な成長に繋げていく所存です。

界面カガクと顧客密着で築く競争力

 前職の三井物産で約40年、化学品ビジネスを手がけてきた私の目から見て、当社化学品事業の強みは"界面科学"の技術を基盤とした製品開発力にあります。特に繊維加工用薬剤の分野では国内ナンバーワンのシェアを誇り、グローバル市場でもトップ集団の一角を占めています。その他でも、紙・パルプ向け薬剤、クリーニング・リネン分野向け薬剤、電子・半導体分野向け薬剤など、様々な事業分野においてニッチ・トップを目指し、確固たる地位を築いています。

 その背景には、お客様と密接にコミュニケーションを取りながら製品を作り込んでいく開発のプロセスがあります。また、単に製品を提供するだけでなく、お客様の課題を把握し、その製品がもつパフォーマンスをお客様の現場で最大限に引き出すため、徹底したサポートを欠かしません。こうした姿勢を80年以上にわたって積み重ねてきたことがお客様からの信頼に繋がっており、当社の競争力の源泉であると自負しています。

 昨今、中国事業が好調な要因について多くのご質問をいただきます。確かに足元の中国のマクロ経済の状況は良好とは言えませんし、中国の製造業全体が大きな構造改革のうねりの中にあるのも事実です。DXやAIなどを積極的に採り入れ、技術・品質・スピードを飛躍的に高め、効率化・合理化に徹底的に取り組んで成長しているお客様と、そうではなく苦戦されているお客様との二極化が進んでいます。前者のお客様は、国全体の経済環境が悪くても国内外からの多くの受注が入り輸出も増え、成長されています。当社は中国での長年のビジネスでその様な成長を続けるお客様との取引に恵まれ、更に注力してきたことから、中国事業を足元でも成長させることができていると分析しています。

海外市場への更なる展開・拡大に注力

 当社のもう一つの強みは、会社の規模に対して海外拠点が多いことで、既に9つの国と地域に16拠点を展開している点です。日本企業として、日本市場が重要である事は勿論ですが、市場規模として遥かに大きいグローバル市場をターゲットに発展・拡大する事が、今後の成長に大きく寄与するものと考えています。

 私自身、これまで18年の海外赴任のアメリカ、シンガポール、マレーシアでは、事業買収や企業設立、マーケティング、合弁事業展開、各合弁企業の経営まで数多くの海外でのビジネスに関わって来ました。東南アジアの多くのコングロマリットオーナーとの人脈も築き、現在もその関係を深めながら大切にしており、こうした知見やネットワークを生かすことで当社の海外事業の発展に寄与する事ができると考えています。

 50年以上前に進出している東アジアや東南アジアにおいては、繊維化学品分野で当社が培ってきたネットワークを活用し、前述の様な国内でニッチ・トップの製品群をメインに、海外市場展開を加速させます。例えば、クリーニングや紙・パルプ、ゴム、金属加工といった分野は日本だけを見ると市場規模は縮小する事もありますが、海外に目を向ければ成長の余地が大きく、当社の技術や製品でお応えできる課題・ニーズはたくさんあります。これらの製品の海外への販路拡大を加速させることで、まだまだ成長できると考えています。

 私のミッションは、当社が持つ技術力と海外での広範なネットワークを最大限に活用し、より一層存在感のある企業として着実に成長させることです。決して派手さはないかもしれませんが、短期および中長期の事業戦略を確実に遂行し、企業価値の向上を実現してまいります。株主・投資家の皆様におかれましては、ご期待いただき、引き続きご支援を頂きますよう、よろしくお願いいたします。

PROFILE

取締役 常務執行役員 COO to Chemicals 化学品部門長

児島 大司(Kojima Daiji)

1962年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、三井物産株式会社入社。同社スペシャリティケミカル事業部長、アジア・大洋州本部化学品本部長、本社理事、マレーシア三井物産社長を歴任。2023年、日華化学株式会社に入社。2024年より現職。

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