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開発最前線
Le POLISSAGE(ル ポリサージュ)

 美容室向け頭髪化粧品事業のデミ コスメティクスでは2018年9月、ヘアカラー「Le POLISSAGE(ル ポリサージュ)」を発売いたしました。この商品には当社が開発した世界初の新規染料「グロス染料」を配合しています。艶やかでくすみのない発色を実現すると同時に、髪や頭皮に優しいなどの特長を持つヘアカラーです。

撥水撥油剤開発者の声


デミ コスメティクス化粧品研究部
基礎研究グループ

(左)
 天谷 美奈子 主任
(右)
 宮本 丈生
 「ル ポリサージュ」には当社が独自に開発して特許出願した、世界初のヘアカラー用染料「グロス染料」を配合しています。
 一般的なヘアカラー剤であるアルカリタイプのヘアカラーに使われる酸化染料は、染料を毛髪内部に浸透させるためにアルカリ剤を、また発色させるために酸化剤を必要と しますが、アルカリ剤は弱酸性である毛髪や頭皮に負担となり、酸化剤による酸化は毛髪組織にダメージを与えてしまいます。
 これに対して、グロス染料は、染料を事前に発色させているため酸化剤が不要で、毛髪中心部まで染料を浸透させる必要がなくアルカリ剤も不要です。従って、「ル ポリサージュ」はダメージレス、低臭、低刺激で、今まで髪や頭皮の傷みを気にしてヘアカラーを敬遠していた方にも、繰り返しご利用いただけるのが最大の特長です。

 また酸化染料は、施術中の発色過程で発生してしまう目的色とは異なる一部の染料がにごり・くすみ感の原因となるのですが、グロス染料はあらかじめ染料を発色させ、それを精製して不純物を取り除いているため、不要なにごり・くすみのない鮮やかな発色を実現しています。その上、染料の分子の大きさがそろっていて、髪の表面のキューティクル層付近に多く染着するので、光が均一に反射し、髪に自然な艶をもたらします。「ル ポリサージュ」にはこうしたグロス染料の特長がそのまま生かされています。

 酸化染料に比べて染料の分子がやや大きいこともグロス染料の特長の一つです。髪の表面をしっかり染める一方、中心部までは染料が入り込まないので、髪のごわつきがな く、指どおりも滑らかです。さらに頭皮にも入りにくいため、アレルギーリスクを大幅に低減することが可能です。


毛髪科学研究所での染毛試験 この新技術開発は、ヘアカラーの褪色プロセスを解明する目的で染料を合成したことがきっかけでスタートしました。美容業界では、酸化染料を髪の内部で酸化反応・発色させることがしっかり染めるための常識とされていましたが、研究過程であらかじめ発色させた染料でもしっかり髪が染まることが分かったのです。毛髪内で酸化反応させる必要がなければダメージレスとなるため、この染料を使った新商品の開発に着手しました。商品化のためには、染料を安定的に大量に高純度で合成する技術が不可欠なのですが、当社の化学品部門研究員の知見と協力により、その方法を見出すことができました。
 染料完成後は、美容師さんが使いやすい剤型化に取り組みました。世界初の染料だけにデータの蓄積がなく、剤の水分量やpH値、界面活性剤の配合種類や量など、500パターン以上を試作しては毛束に染め、使いやすくてよく染まる条件を絞り込みました。

Le POLISSAGE(ル ポリサージュ)
 ポリサージュはフランス語で艶を意味します。約30年前に、艶感に優れたカラートリートメント技術※2として当社が命名し、大ヒットとなったのですが、かつてポリサージュを施術した経験のある美容師さんも多く、商品の最大の特長である「艶感」をイメージしやすいので、今回名前を復活させました。
 発売時には22色ですが、今後はカラーバリエーションをさらに広げると同時に、色持ちをさらによくするなど、付加価値の向上に取り組みたいと考えています。
 
※1 PCPC(米国化粧品工業会)において、当該成分のINCI名(化粧品成分の国際名称)を世界で初めて取得しました。
※2 1985年に発売した業界初の酸性酸化染料タイプヘアカラー剤「デミカラー」を使用したカラートリートメント技術を「ポリサージュ」と命名し、美容サロンにおける新市場を創出。数々の業界賞に輝きました。


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