NIC設計者からのメッセージ

ドキドキワクワクの感情で進化を果たし、オープンイノベーションの「聖地」になる。

建築は環境と人間をつなぐものだと思っています。人間を取り巻く環境は、自然、組織、社会、地球という共同体です。共同体はすぐ平衡感覚を持ち始め、動きがなくなります。動的に成長するためには、連続的な視点の移動、すなわち外側から内側を俯瞰しなければなりません。視点を変えるために、積極的に共同体を俯瞰し、自分が異邦人となって、他者を取り入れることが必要で、その「場」のイメージが「BAZAAR」でした。

人類の圧倒的クリエイションである「進化」は、そこで起きる「ドキドキワクワク」という感情によって乗り越えてきた実践の歴史です。共同体の表出化に「コモン(空間)」があり、ランダムな突然変異(イノベーション)には、市場という多くの異邦人や他者の存在と共に、情報や商品の取引が生まれる「BAZAAR」が必要です。NICに立体的に散りばめられた「コモン」はやがて進化した「BAZAAR」となり、NICはオープンイノベーションの「聖地」になることを目指しています。

小堀 哲夫 Tetsuo Kobori 建築家

小堀 哲夫 Tetsuo Kobori建築家

1971年岐阜県生まれ。法政大学大学院工学研究科建設工学専攻修士課程を修了後、久米設計を経て、2008年に小堀哲夫建築設計事務所を設立。2014年より法政大学デザイン工学部建築学科兼任講師。2017年に日本建築学会賞作品賞とJIA日本建築大賞の2大タイトルを史上初めて同年中にダブル受賞。国内・海外における受賞歴多数。JIA会員、日本建築学会会員。

ドキドキワクワクの感情で進化を果たし、オープンイノベーションの「聖地」になる。